工場の検査の仕事を詳しく解説|元自衛官が求人に応募する前に

再就職を控えた自衛官の中には、工場での仕事や製造業に興味を持っている方もいると思います。

現職の時に装備品の修理や部品作成など、製造に関わる仕事をしていた場合であれば、再就職はスムーズに進むと言えますが、全くの未経験から製造業で働くとなると、「自分に合っているのか分からない」「仕事内容が想像出来ない」など、心配になる方もいるのではないでしょうか。

工場では製造の仕事だけを行っている事は少なく、

・原材料の管理

・入出庫作業

・検査業務

・機械のメンテナンス

など、直接製造には関わらない部署も数多くあり、全くの未経験からでも働く事が出来る仕事がいくつもあります。

ここでは、工場で働く場合の【工場の検査の仕事】について、詳しく説明していきます。

1.工場の検査の仕事とは、なぜ必要か

2.検査の種類

3.検査の仕事の難易度、簡単な検査の特徴

4.検査の仕事の給与

5.検査の仕事に向いている人とは

6.未経験から入社するとどうなるか

7.検査の仕事でスキルアップを目指すには

8.まとめ

1.工場の検査の仕事とは、なぜ必要か

製造業の現場では必ずと言っていいほど検査の仕事があります。

検査の仕事では製品の見た目・大きさ・動きなどのチェックを行う事がメインですが、仕事の目的を簡単にまとめると、

・製品が設計通り作られているか

・製品が法令の基準を満たしているか

・不良個所が無いか

という点において検査を行います。

製品が設計通り作られているか

製品を作るうえで、まず欠かせない事は、【設計通りに作る】事です。

製品の開発・企画の段階で、「求められる機能」「耐性強度」「形状」などを考え、使いやすい・壊れにくいように設計を行います。

設計通りに作られていれば、製品の破損などが起こりにくく、安全に使用する事が出来ると言えます。

製品が法令・規格の基準を満たしているか

ネジ規格

完成した製品の品質が法令・基準、工業規格など、一定の水準を満たしているかチェックする必要があります。

生産方法や寸法、性能など、基準を満たした製品に対して定められています。

規格の種類で代表的なものはJIS規格(日本の規格)・ISO規格(国際的な規格)があります。

例えばJIS規格で作られたネジは、どの工場で作ったとしても製品の寸法や品質が一定となります。

製造業では、数多くの下請け企業で作った部品を使って製品を組み立てる事が多いですが、認証を受けた部品を使う事で、違う工場で作った部品を使っても完成する製品の品質は同じものになります。

規格が揃っている事は、分業が進んでいる工業においてとても重要な事です。

また、法令で製品の基準が定められている場合もあります。

例えば消火器は消防法における国家検定に合格したものでなければ、売る事が出来ません。

このような製品は、法令に則った検査に加えて、社内の検査にも合格する必要があります。

このように検査の仕事は、

・製品が設計通りの品質で作られているかどうか

・規格や法令を満たした品質となっているか

をチェックし、品質を満たさない製品が販売されないようにする仕事です。

検査の仕事に似たもので、品質管理という仕事がありますが、こちらは製品が品質を満たすように、工場のレイアウトや生産・検査方法、原材料などの調整を行う仕事があります。

検査の仕事では、品質管理が調査の上決定した検査方法を、決められた手順で実行する事が求められています。

2.検査の種類

検査の仕事は製品の品質チェックがメインとなりますが、検査方法にはいくつか種類があり、大きく分けると、

・人の手に頼る(官能検査)

・機械に頼る(機械検査)

・化学の力に頼る(化学検査)

検査方法があります。

官能検査

視覚・触覚・聴覚・味覚・嗅覚など五感を使用して、製品の不良を見つける検査です。

・目視検査(視覚)

・指触検査(触覚)

・異音検査(聴覚)

・味覚検査(味覚)

・嗅覚検査(嗅覚)

などがあります、検査の名前は企業によって違う場合があります。

目視検査と指触検査はどちらも製品の外観をチェックする為、外観検査として一つにまとめられています。

外観検査は職場に不合格品の例として見本が置いてあったり、写真付きのマニュアルがある事で基準が分かりやすく、未経験からでも仕事がしやすい環境と言えます。

味覚や嗅覚を使用した検査は、食品や薬品を生産する工場で行われている検査ですが、経験を積んだ社員が検査をする事が多く、一人前になるまで時間がかかる仕事と言えます。

機械検査

検査機・測定器などを使用して、不良品を見つける検査です。

人では検査出来ない製品を機械を使用して検査します。

使用する検査機は操作マニュアルが決められていて、マニュアル通りに操作すればよいので、操作方法さえ覚えてしまえば誰でも検査が出来ます。

未経験からでも働きやすい仕事と言えます。

化学検査

検査薬や分析装置などを使用して、製品の不良を見つける検査です。

簡単な仕事のように見えますが、化学系の知識を持っている・学校を卒業しているなどの知識や経験が求められる職場が多く、未経験の方にはやや難しめです。

3.検査の仕事の難易度、簡単な検査の特徴

検査の仕事は検査方法によって難易度が変わります。

未経験から働きやすい検査の仕事の特徴はこちらです。

・検査の方法がマニュアルで決められている

・不良品、合格品の違いが分かりやすい

・検査機を使用する場合、機械の操作が簡単なもの

4.検査の仕事の給与

正社員の場合、月給18~23万円程度の求人が多いです。

検査の仕事は簡単な業務も多く、パートやアルバイトが検査を行っている場合もあり、検査の職場に正社員の検査員が1人、その他の検査員はパートという場合もあります。

5.検査の仕事に向いている人とは

検査の仕事に向いている人は、根気強くコツコツと同じ仕事に取り組める人です。

製品を大量生産している工場の場合、1日に何千個もの製品を検査する事にもなり、集中力が求められます。

途中で仕事に飽きてしまうなど、集中力の無い方に検査の仕事は難しいと言えるでしょう。

検査の仕事はスキルだけでなく、性格が合うかどうかも大事です。

参考ページ:自衛官の再就職でありがちな3つのミスマッチ事例と仕事の選び方

6.未経験から入社するとどうなるか

最初に配属される検査の仕事は【目視検査】などの経験が無くても影響の無い仕事への配属となる場合が多く、検査で判断しやすいように合格品と不合格品の見本などを見ながら、少しずつ検査業務を覚えていく事になります。

検査工程では新人が入社した場合、先輩社員がその後の工程をチェックするパターンがほとんどなので、不慣れな作業から不良品を見逃してしまっても、先輩社員がフォローしてくれる場合が多いです。

このように、入社してしばらくは先輩社員の教育をもとに検査の精度を高めていく事になります。

特別な知識などが不問の検査(目視検査・機械検査)などは、検査方法の教育さえ受ければ、1か月程度で1人で仕事が出来る程度になりますので、未経験からでも働きやすい仕事と言えます。

7.検査の仕事でスキルアップを目指すには

入社後何年か経過した頃には検査業務は一通り出来るようになっており、パート・アルバイトの指導教育も行っているはずです。

ここからのキャリアとしては、

・検査の仕事を突き詰める

・主担当以外の仕事も習得する

・品質管理の仕事を行う

・新規の職場の責任者となる

この4つと言えます。

検査の仕事を突き詰める

検査の仕事を一通り出来るようになり、検査機の点検や、新入社員・パート・アルバイトの教育やスケジュールの調整など、検査に関わる業務の責任者として活躍する方法があります。

検査のスペシャリストとして職場をまとめるようになると、自分は検査の仕事はあまり行わず、マネジメントの仕事が主となります。

ゆくゆくは検査部門の責任者として生産計画の作成や、新製品の検査職場立ち上げなどにも関わることになるでしょう。

主担当以外の仕事も習得する

幅広い仕事が出来る社員のことを、製造の世界では多能工と呼びます。

他の製品の検査も出来る・他の検査機も操作が出来るなど、主担当以外の作業をこなすスキルがある場合、生産ラインの忙しさに応じて助っ人や新人の教育などを行う事が出来る為、会社から重宝される社員となれるでしょう。

他部門と密にコミュニケーションを取ることで、全体的な生産スケジュールの把握が出来る為、将来的には社員の管理・工期調整などの仕事で活躍する事が出来るでしょう。

品質管理の仕事を行う

工場で製品を同じ品質で作るには検査の仕事が欠かせませんが、検査の方法や測定器の配置、作業手順など、製品の品質を一定に保つ為の仕組み作りを行う部署を品質管理と言います。

検査の仕事でキャリアを積んだ場合、品質管理の仕事を担当する場合もあります。

品質管理の仕事を担当する場合は、検査の業務はほとんど行わず、社内・社外との生産調整などをメインで行う働き方となります。

新規の職場の責任者となる

工場で新しい製品を開発する事になったり、新工場を立ち上げる場合に、部門のリーダークラスの社員が新規職場に異動する事が多くあります。

今までの経験を活かして新しい職場のリーダーを任されるので、社員の管理など、検査以外の仕事が増えますが、異動とともに昇給します。

検査の仕事で入社し、一人前になってから昇給したいと考えている人は、社員の教育や管理、生産の調整など、管理的な仕事を行う事が必要と言えます。

8.まとめ

検査の仕事は経験や知識を求められない場合も多く、工場で働いた事の無い方にとっては働きやすい環境と言えます。

また、工場では残業時間の制限や厳格な勤怠管理システムがある所が多く、働きやすい環境であることがほとんどです。

ですが検査の仕事は人によっては「単調で面白味が無い」など、ミスマッチが発生する場合もあります。

製品への興味や、やる気があればおそらく入社する事は出来ますが、長く働き続ける為には、

・自身の性格が検査業務に合っているか

という事をよく考えてから応募・入社の決断をすると良いでしょう。

任期制隊員出身で、定年まで20年以上ある場合は、

・入社したあと、長く働き続けられる仕組みがあるか

・会社にキャリアアップの仕組みがあるか

など、会社の担当者に質問した上で応募・入社の決断をすると良いでしょう。

現職の自衛官の場合は、援護を通して会社の担当者に質問をしても良いでしょう。

参考ページ:再就職方法の比較|自衛隊の基地援護室を活用するメリットとは

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