自衛官の再就職|契約社員で失敗しない為のチェックポイント

自衛官の定年退職に向け、再就職活動中の方の多くは、援護室にある求人票の中から興味のある仕事を選定します。

援護担当者の方と相談しながら、求人票の給与額や仕事内容などを検討し、職場見学に行く会社を決める、という流れが一般的と言えます。

職場見学や応募を検討する時に、必ず求人票を確認すると思いますが、

・正社員

・契約社員

という2種類の雇用形態について、違いを知ったうえで応募しているでしょうか。

正社員と契約社員の違いについての認識が、

「契約社員よりは正社員の方が良さそう」

「再就職先で働くのは5年程度なので、別に雇用形態は気にしていない」

「給与が高いなら契約社員でもよい」

など、雇用形態はあまり気にしないという方も一定数いらっしゃいます。

ですが、雇用形態の違いによって、

・福利厚生の違い

・雇用の安定度

・賞与の有無

・異動の有無

など、再就職してからの給与や待遇に大きな差が出る事があります。

深く考えずに再就職先を決めてしまうと後々、「こんな待遇だとは思わなかった・・・」と、後悔する事になり、最悪の場合退職する事にもなりかねません。

ここでは、満足のいく再就職が出来るよう、再就職を契約社員として働こうと考えている時にチェックしておくべきポイントを紹介します。

1.雇用形態とは

雇用形態は、

・正社員

・契約社員

・嘱託社員

・パートタイマー

など、会社との契約期間や就業時間などの違いにより区分されます。

再就職先として検討するのは、正社員か契約社員のどちらかである、という方は多いです。

ここでは、契約社員の特徴や待遇について紹介します。

2.契約期間の定めがある

契約社員の大きな特徴は、

雇用契約の期間が定められている

という点です。

雇用期間について

雇用契約の期間は会社の就業規則によって様々ですが、6か月~1年の期間が一般的です。

契約時に定めた契約期間の終了と共に、労働契約が終了し、退職となります。

契約社員が長い期間働くためには

契約期間が終了すると、自動的に退職となる契約社員ですが、契約の更新が可能な場合もあります。

契約社員の雇用契約書には、【更新の有無】という項目が明記されています。

・更新する

・更新しない

・更新することがある

の3種類の記載がされています

(更新する)とあれば、次回の契約は更新されます。

(更新しない)とあれば、次回の契約更新はありません。

(更新する事がある)とあれば、

勤務態度や仕事の成績など、会社の更新の基準によって決定されます。

契約社員が長く働く為には、契約を更新し続ける必要があります。

※正社員の場合は雇用期間の定めはありませんので、会社の定年まで働き続けることが出来ます。

契約が必ず更新されるわけではない

【更新の有無】の欄に、(更新する)と記載してある場合でも、

・会社の業績が悪化した

・営業所が閉鎖になる

など、会社が契約社員を雇う事が出来ない状況になってしまった場合、契約の更新が行われないという場合もあります。

契約社員の求人に応募した場合、会社の人事担当の方から、

「この求人は契約社員だけど、毎年更新するつもり」

「よほどの事が無い限り、皆さん契約更新している」

「ほとんど正社員と変わらない」

という説明を受ける場合も多いですが、

契約社員である以上、100%契約更新が行われるという保証はありません。

契約更新が行われない場合は、契約終了の日をもって自動的に退職となります。

※会社が倒産の危機である等の特別な状況を除いて、契約期間中に退職となることは基本的にはありません。

3.契約更新時に契約内容の変更がありえる

契約社員は

・就業場所

・就業時間

・業務内容

・賃金

などの条件を会社と契約します。

契約期間中は入社時に最初に定めた待遇で働く事が出来ますが、場合によっては契約更新と共に契約内容が変更されることがあります。

基本的に契約の更新が行われる際には、今までと同じ内容で更新する場合が一般的ですが、

契約更新後のタイミングで、

・希望していたものと違う仕事に変更

・会社都合による職場の異動

など、何らかの条件の変更を予定している場合は、契約更新のタイミングで会社から契約内容変更の打診を受ける事があり、長く同じ条件で働けるとは限りません。

4.正社員と比べ賞与などの支給に違いがある事も

会社によっては仕事の責任の違いなどから

・正社員は賞与あり

・契約社員は賞与なし

など、制度として明確に決めている場合があります。

※正社員と同程度の仕事内容・責任である場合、賞与支給などの待遇も同程度となります。

賞与支給制度の有無

参考:厚生労働省・平成26年就業形態の多様化に関する総合実態調査

契約社員で賞与が支給されると決まっていても、仕事の責任の違いから、正社員と比べると賞与額が少ないという事が多いです。

雇用形態別の賃金

参考:厚生労働省・平成30年賃金構造基本統計調査

賞与の支給については、会社の就業規則によって決まっている為、賞与なしの求人に応募して入社した場合は、支給されることはありません。

5.仕事の範囲や職場が決まっている

正社員として働く場合、ゼネラリストとしてあらゆる仕事し、場合によっては他の部署の手伝う事もあり得る柔軟な働き方をします。

契約社員は基本的に契約書で定められた担当の仕事をこなす事が求められます。

「特定の仕事がしたい」

「仕事に慣れる為、同じ仕事をし続けたい」

「転勤・異動はしたくない」

という方には合っている働き方と言えます。

ただし、仕事の範囲が正社員と比べて限定されるほど、正社員と比べて給与額は下がっていく傾向にあります。

反対に、正社員と同程度の仕事内容であれば、給与額は正社員と同程度となります。

6.社会保険は正社員と同等

サラリーマンの社会保険には

・厚生年金

・健康保険

・雇用保険

・労災保険

・介護保険(40歳以上の方が対象)

という5つがありますが、フルタイムで働く契約社員の場合は、正社員と同様に全て加入となります。

※時短勤務の場合は加入条件があります。

健康保険や年金に関しては、求められた提出物(年金手帳など)を再就職先に提出する事で、会社の方で手続きをしてくれます。

現職の時と同じ社会保険のサポートを家族で受ける事が可能ですので、契約社員としてフルタイムで働いる限り社会保険の面では安心できると言えます。

※会社設立から日が浅い・従業員数が極端に少ないという会社の場合、ごく稀に社員が社会保険に加入していないという事もあります。再就職先として検討する場合は注意しましょう。

参考ページ:【5分で分かる】自衛官が再就職の前に知っておくべき社会保険の話

7.正社員・契約社員を選ぶ際は、年収と雇用の安定についてまず考える

同じような仕事内容で、

・月給24万円の契約社員

・月給20万円の正社員(賞与・昇給あり)

という求人があった場合、どちらの求人を選ぶべきか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

この場合、まず最初に検討するべきは、

・雇用の安定

・年収

という点です。

雇用の安定について

契約社員は仕事の期間が決まっている為、契約社員として数年以上働くつもりであれば、契約の更新が必要です。

また、場合によっては、契約が更新されない場合も考えられます。

60歳までに契約が更新されない事態が起きた際、新たな仕事を探す事になりますが、援護担当のサポートが無い50代後半の就職活動は、非常に厳しい状況です。

上記の事柄を考えると、契約社員で月給の良い求人があったとしても、

「住宅ローンの支払いがまだ残っている」

「子供の独立まで、もう少し時間がかかる」

など、毎月固定費としての多額が出費あるなど、出費の調整が出来ない理由のある方は、無職になってしまうと、退職金などの貯金を切り崩す生活になってしまう危険があります。

自衛官には退職金や若年給付金がありますので、すぐ生活に困るわけではありませんが、

退職金は、老後の為の資金

若年給付金は、再就職後の給与減少の補填分

として支給される為、50代後半の無職の期間の生活費として使うのは好ましくないと言えます。

参考ページ:自衛官の再就職|「年収が下がるのはちょっと…」と考える人の3つのリスク

参考ページ:退職金・若年給付金で老後は安心?|自衛官定年後に減る収入

参考ページ:自衛官の退職金・若年給付金とは?|退職金の失敗例を紹介

月々の出費の中で、ローンや教育費などの固定費の割合が多い方は、契約社員として働き続ける中で、無職になる危険性があるという事は知っておくべきでしょう。

年収について

求人票を見る際には、給与額に注目してしまいがちですが

・賞与額

・賞与支給の回数

・昇給額

・残業手当

・福利厚生(住宅手当等)

などにも着目して月給の額ではなく、年収としての収入を考えるべきと言えます。

一見給与額の低い正社員の求人であっても、昇給・賞与などの額を含めて年収ベースで考えることで、

「思っていたより支給される金額が高い」と、感じる場合もあるからです。

また反対に、契約社員で、昇給・賞与の無い、月給の高い求人によく考えず入社した場合、入社後に「思っていたよりも支給される金額が少ない」と不満に思う事もあるはずです。

8.仕事内容や勤務地などのチェックし長く働き続けられるか考える

雇用の安定や年収という、収入・出費に関する事を考えた後には、

・勤務地

・異動の有無

・仕事の内容

・自衛官OBが契約社員として働くロールモデルがあるか

などの項目をチェックし、介護や子育てといった、家庭や家族の状況などを鑑みて、長く働けるかどうかを改めて考える必要があります。

最終的に

・雇用の安定や年収という、収入・出費に関する事

・家庭や家族の状況

という事を考えたうえで、「契約社員に魅力を感じる」という事になれば、本格的に応募するべきであり、深く考えずに「月給額が高いから」という理由で応募すると、後々後悔する事にもなりかねません。

9.まとめ

契約社員の求人より、正社員の求人の方が良い待遇であることが一般的ですが、

家庭の状況や、自身の希望などによっては、契約社員の方が魅力的である、という場合もあります。

どちらが良いのか、については各個人の状況によって様々ですので、一概には言えませんが、

契約社員の仕事に応募する際には、

・雇用の安定について

・賞与が支給される、されない

・雇用の安定や年収という、収入・出費に関する事

・家庭や家族の状況

などの面を必ず確認して、納得できるかどうかを自分でよく考えてから応募するべきと言えるでしょう。

参考ページ:自衛官の再就職|「年収が下がるのはちょっと…」と考える人の3つのリスク

参考ページ:再就職方法の比較|自衛隊の基地援護室を活用するメリットとは

参考ページ:自衛官の再就職|求人票の見方と注意するポイント

クロサワエンジニアリング・求人情報

全ての営業所の求人を見る方はこちら