自衛官の再就職|乙種4類危険物取扱者の資格を活かせる仕事とは

自衛官の皆様の中には、ガソリンや重油などの危険物を取り扱う事から、乙種4類の危険物取扱者免状を取得している方がいらっしゃるかもしれません。

自衛隊の技能訓練や通信教育を利用して、乙種4類危険物取扱者の資格取得を検討している方も、資格を取得する事で転職のアピール材料になります。

危険物取扱者の資格所持者に手当を支給している会社もありますので、おすすめの資格です。

ここでは危険物取扱者資格のうち、ニーズがある乙4類危険物取扱者の資格を中心に、資格方法から、資格の種類、危険物の種類、仕事内容、給与相場など、危険物取扱者の資格を活かして働く場合の気になるポイントなど、図を交えて紹介します。

1.危険物とは

2.乙種4類の取扱い物質

3.乙種4類危険物取扱者免状の取得方法・試験内容

4.試験の難易度

5.試験合格後に危険物取扱の仕事に就くには

6.乙種4類危険物取扱者が求められる求人と給与は

7.求人のチェックポイント

8.さらなるスキルアップの為に・乙種4類資格と相性の良い資格

9.まとめ

1.危険物とは

火災や爆発に繋がる危険のある物質が、消防法によって危険物として指定されており、私たちの身近な場所に多く存在しています。

下記のような物質も危険物に指定されており、物質の性質によって、必要な資格が細かく区分されています。

危険物取扱者免許区分

・甲種

全ての危険物の取扱いが可能な資格です。

・酸化性固体(乙種第1類)

物質自体は燃焼しないが、他の物質の燃焼を助ける働きがある。

・可燃性固体(乙種第2類)

近くに火がある際に、引火しやすい個体

・自然発火性物質及び禁水性物質(乙種第3類)

空気や水に触れる事で、発火する物質

・引火性液体(乙種第4類)

引火性のある液体

・自己反応性物質(乙種第5類)

自ら分解し、多量の熱を発生させる物質

・酸化性液体(乙種第6類)

物質自体は燃焼しないが、他の物質の年燃焼を助ける働きがある

・丙種

引火性液体(乙種第4類)の中の限られた物質(灯油・軽油・ガソリン・植物性油類など)のみ取り扱い可能

甲・乙・丙とは

甲種は全ての危険物の取扱いが出来ますが、甲種資格が必要な仕事は少ないです。

ニーズのある乙種4類の資格を取る方がほとんどです。

丙種の資格は乙種4類の資格と似ていますが、乙種4類に比べると取り扱える物質が少なく、職場の管理責任者に選任されないなど実業務に制限がある為、再就職でアピール出来るほどの資格ではないと言えます。

2.乙種4類の取扱い物質

乙種4類の危険物には、ガソリン・軽油・灯油・重油・潤滑油・ギヤオイルなど、引火性のある液体が指定されています。

その他、潤滑油・なたね油・ゴマ油・オリーブオイルなどの一見危険物と思えないような物質も、引火性のある液体の為、同じように引火性のある液体として指定されています。

このように、乙種4類の危険物は、私たちの生活と密接な関係があり、危険物取扱者のニーズが高いことが分かります。

3.乙種4類危険物取扱者免状の取得方法・試験内容

危険物取扱者の免許を取得するには、消防試験研究センターが行う試験に合格する必要があります。

試験の内容は、

・危険物に関する法令

・物理学および化学

・危険物の性質、火災予防および消化の方法

となっており、各科目60%以上の得点を取る事で、合格となります。

4.試験の難易度

乙種4類危険物取扱者の合格率は、30%前後で推移しています。

危険物取扱者試験合格率

参考:消防試験研究センター

乙種の中でも乙種4類は受験者が突出して多く、他の乙類の受験者(1万3千人程度)と比べて20倍近く(27万人程度)になっています。

工業高校の生徒や会社で取得を命じられた社員など、試験対策が完璧ではない受験者も数多くいることが、合格率を押し下げている原因と言われています。

しっかりと対策さえしておけば、合格できる資格と言えるでしょう。

年間試験回数

全国で試験日が統一されている訳では無く、都道府県によって試験日が違いますので、確認しておくと良いでしょう。

日本全国どこでも試験を受ける事が可能なので、自身のスケジュールに合わせて別の都道府県で受験する事も可能です。

※東京都ではほぼ毎週試験が行われているので、東京都近辺(埼玉・神奈川・千葉など)の方は東京で試験を受ける場合も多いようです。

5.試験合格後に危険物取扱の仕事に就くには

免許を取得した後に、実際に危険物の取扱い作業をする場合、仕事に就いてから危険物取扱に関わる保安講習を受ける必要があります。

また、危険物を取り扱う仕事に就いている限り、3年毎に再講習を受ける必要があります。

危険物を取り扱う仕事であれば、保安講習については会社側が詳しく知っているはずですので、就職してから会社の担当者に保安講習のスケジュールを聞くと良いでしょう。

6.乙種4類危険物取扱者が求められる求人と給与は

乙種4類の資格所持者は、主に下記の場所で求められています。

・給油所(ガソリンスタンド)

・危険物の運送会社(タンクローリーのドライバーなど)

・危険物の貯蔵所・倉庫

・薬品・危険物を取り扱う工場

・発電設備を持つ施設の管理

給油所(ガソリンスタンド)

乙種4類の資格を活かした仕事で有名なものは、ガソリンスタンドの従業員です。

基本的にガソリンなどの危険物は、ガソリンスタンド従業員であっても、無資格の場合は取り扱う事は出来ませんが、甲種か乙種4類の有資格者が店舗にて立ち会う事で、無資格者もガソリンの取扱いをする事が出来ます。

上記のように、ガソリンスタンドの営業時間には、必ず1人は有資格者が出勤していなければなりませんので、乙種4類の資格保持者を募集する求人は数多く出ています。

ガソリンスタンドは直営店では無く、加盟店と呼ばれる小規模の企業が経営をしている場合が多いと言われています。

ガソリンスタンドの求人が出ている場合も、ほとんどが加盟店の求人である事から、待遇については会社によって大きく異なります。

求人の内容についてはよく確認しておくべきでしょう。

給与は正社員で月給19万円~23万円程度の所が多いようです。

危険物の運送会社(タンクローリーのドライバーなど)

危険物を運送する例として、ガソリンスタンドへガソリンを納品するタンクローリーがあります。

ガソリンや灯油などの危険物を取り扱う運送会社は、危険物を輸送する際にタンクローリーなどの特殊車両を使用します。

危険物を積載した車両の運転には運転する自動車に対応する運転免許と、取扱う危険物に応じた危険物取扱者の免状が必要です。

タンクローリーで液体を輸送する業務は、カーブやブレーキの時に液体が動き重心が不安定な事から、一般的な貨物を輸送するより難易度が高いと言われています。

運転免許と危険物の両方の資格が必要な点と、運転の難易度が高い点から、

給与は高く、正社員で月給28万円~程度の場合が多いです。

運転する車が大型車やトレーラーになると、さらに給与は高く月給30万円~40万円を超える給与になることも珍しくありません。

輸送系の職種で働いていた方であれば、車両の運転経験と運転免許が強みになりますので、再就職先の候補として考えておくと良いでしょう。

危険物の貯蔵所・倉庫

倉庫で危険物を扱う場合も、取り扱う危険物に応じた資格が必要です。

乙種4類の資格が必要な貯蔵所・倉庫で代表的なものに、石油の貯蔵所や備蓄倉庫があります。

貯蔵してある石油をタンクローリーに給油する作業や、荷受けなどの業務を担当する仕事です。

特別な経験が求められる場合は少なく、乙4類の資格さえあれば入社のチャンスがあると言えます。

給与は一般的な倉庫業の求人と同程度で、正社員で月給22万円~程度の場合が多いです。

薬品・危険物を取り扱う工場

薬品・化学工場などで、製造・検査・入出庫業務の際に危険物を取扱う場合にも、有資格者が必要とされています。

求人の要件欄に、「危険物乙4類所持者尚可」などと記載されている場合が多く、有資格者であれば手当など若干優遇がある場合があります。

給与は、製造・検査・入出庫などの工場業務と同程度の、正社員で月給20万円程度が多いです。

発電設備を持つ施設の管理

大型のビル・商業施設・病院などには、非常時に備えて発電機が設置してあります。

発電機の燃料である、重油や軽油などもタンクに入れて備蓄・管理する必要がありますので、施設管理・ビルメンテナンスの仕事にも、乙種4類の資格や知識を活かす事が出来ます。

求人では【施設管理・ビルメンテナンス】などの求人の要件欄に、「乙4類危険物取扱者尚可」などと記載されている場合が多く、有資格者であれば採用時や手当など面で若干優遇がある場合があります。

給与は、施設管理・ビルメンテナンスの正社員で月給20万円程度が多いと言われています。

7.求人のチェックポイント

乙種4類の資格を所持している事で、30以上の危険物(アルコール類・動植物油類・石油類など)を扱う事が出来ますが、実業務では【ガソリン・軽油・灯油】などの一般的な石油類の取扱いがメインとなります。

ガソリンなどの石油類は生活や産業のライフラインとして流通している為、業務が24時間体制になっている事も多く、勤務体系が複雑な場合があります。

・夜勤があるか

・シフト勤務か

・シフトのスケジュール

・年間休日

・年末年始、夏季、GWなどの休暇の有無

など、勤務体系については調べておくべきでしょう。

乙種4類の資格を取得していると、基本給に加えて資格手当が出る場合があります。

資格手当については、会社によって規定が違いますので、

・資格を取得すると、毎月永続的に手当が支給される

・資格を取得した際に、受験料相当の金額が1回支払われる

・資格を取得した際に、報奨金が1回支払われる

など、手当の支払い方について事前に調べておくと良いでしょう。

8.さらなるスキルアップの為に・乙種4類資格と相性の良い資格

危険物取扱者の有資格者は、あらゆる職場で活躍しています。

スキルアップの為に他の資格を取得する際は、ニーズのある資格を狙って取得すると良いでしょう。

乙種4類危険物取扱者の資格と相性の良い資格を紹介します。

消防設備士(乙6類)

危険物取扱者の資格と同じように、国家資格であり、消火器の点検・整備をする事が可能な資格です。

乙4類の危険物を取り扱う職場には、消火器が置いてあります。

両方の資格を取得していれば、危険物の管理と消火器の管理をまとめて行う事が出来るので、有資格者が優遇される事が多いです。

資格を活かせる仕事:ビルメンテナンス・設備保全・消防設備点検

甲種危険物取扱者

乙種1・2・3・4・5・6種の危険物全てを扱う事の出来る資格ですが、乙種とは違い受験資格があります。

・大学などで化学系の授業を受けている

・2年以上の実務経験がある

・下記4つの乙種資格がある

 (1類または6類)

 (2類または4類)

  3類

  5類

甲種の資格があれば消防法で定められた全ての危険物を扱う事が出来ます。

甲種試験の合格率は40%位なので、合格可能な難易度ではありますが、受験資格をクリアする為に、2年の実務経験を積むか、4つの乙種資格を取得する必要があります。

取得には時間がかかりますが、甲種の資格所持者が役職・給与のアップに繋がる場合もありますので、自身のキャリアプランを考えて、計画的に取得すると良いでしょう。

資格を活かせる仕事:ビルメンテナンス・設備保全・消防設備点検・化学品メーカー

第2種電気工事士

電気工事を行う為の資格でありメンテナンス系の仕事の場合、取得が推奨されている資格です。

メンテナンス系の仕事に就いた場合は、危険物管理の他、発電機や電気関係の修繕・修理などを行う場合もあるので、有資格者が優遇される事が多いです。

資格を活かせる仕事:ビルメンテナンス・設備保全・設備修理

大型、中型自動車免許・牽引免許

タンクローリー運転手を目指す方にとって相性が良い資格です。

大型・牽引免許が必要なタンクローリーは給与も高いです。

ただし未経験から大型・中型タンクローリーのドライバーになるのは難しく、運転技術のある大型トラックの経験者が、転職や社内異動で大型・中型タンクローリーのドライバーになる場合が多いと言われています。

全くの未経験者の場合は、小型タンクローリーや、一般的なトラックなどからキャリアを積み、そこから大型タンクローリーの運転手を目指す事が多いようです。

自身のスキルや、今後のキャリアなどを考慮して取得を検討すると良いでしょう。

資格を活かせる仕事:危険物輸送・化学薬品輸送・油脂類販売

防災管理者

工場や学校、商業施設などの火災予防の為に必要な業務を行う責任者です。

講習を受ける事で取得が可能で、避難訓練や消防計画の作成、消防設備の点検、防火設備の点検などを行います。

従業員が会社から取得を勧められて、防火管理者の資格を取得する場合が多いようです。

資格を活かせる仕事:ビルメンテナンス・設備保全・消防設備点検

9.まとめ

乙種4類の資格は、危険物資格を優遇する企業の選考で有利になりますが、資格があることで即採用になるほどの評価にはなりません。

乙種4類の資格は、受験対策さえすれば合格しやすい為です。

既に自衛隊で取得している資格や、これから取得予定の資格については、

資格のニーズがある業界や職種をリサーチし、

他の転職者との差別化に繋がるのか、資格が本当に強みになるのかを考えたうえ、再就職・資格取得を検討することで、再就職の成功に繋がるでしょう。

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